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日産がルノーと、三菱がダイムラークライスラーと手を組んでこの二十一世紀の生き残りを目指したが、トヨタは外国企業と手を組まずにグループ結束で勝ち残りを目指すためにも、持ち株会社移行による結束強化は一つの手段となろう。
ダイハツ工業に続く日野自動車の子会社化、DやA精機などグループ各社への役員送り込みなど、その布石が着々と打たれてきた。
また、豊田自動織機への産業車両部門の移管など、事業ごとにグループとしての強化策も進められている。
一方で、トヨタ自動車としての事業体の方向も新たな展開を見せる。
自動車を軸足としながらも、トヨタの事業の幅は広がりを見せる。
長年の自立への命題を抱えた住宅事業やマリン事業、エアロ事業に金融、情報、バイオといった事業体にも取り組む。
トヨタ自動車はかねてから、連結納税制度が確立した後に持ち株会社「トヨタ・コーポレーション」(仮称)を設立する構想を持っている。
その中身は、持ち株会社の傘下に自動車事業としてトヨタ自動車、日野自動車、ダイハツ工業、グループの車体メーカー、部品メーカーがすべて同列に並び、さらにそれを住宅や金融、情報など事業体ごとに横串で結ぶといったものだ。
もちろん、モノ作りにこだわるトヨタとしては、自動車メーカー事業が最大の軸足であることに変わりはない。
しかし、川上から川下へ関連事業を広げていくことも間違いないだろう。
こうなると、トヨタはもはや一自動車メーカーと言うより、自動車を核とするコングロマリット(複合企業)と言ったほうが相応しいかもしれない。
二○○○年七月、トヨタは金融統括会社「トヨタファイナンシャルサービス(TFS)」と「トヨタファイナンシャルサービス証券」を設立した。
TFSは金融統括会社として、「トヨタファイナンス」「トヨタファイナンシャルサービス証券」「トヨタアセットマネジメント」および海外販売金融会社(一八ヵ国)などを統括する。
加えて、二○○一年四月からトヨタ傘下のC火災海上保険とD火災海上保険が合併して誕生した「A損害保険」により、自動車ローンや自動車保険を一体となって提供していく体制も整った。
トヨタが本格的に金融事業強化に乗り出したのは、国内外での資金調達や商品企画などをコントロールすることで機動的な金融戦略を企画し、実施するのが狙いである。
自動車産業を始め、他業界から金融業務に参入する動きは、世界的に加速する方向にある。
ドイツのBMWは、すでにドイツ国内に「BMW銀行」を持っており、BMW車取得のための自動車ローンや自動車保険などをまかなう「ワン・ストップ・シヨッピング」を実現している。
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